歯科矯正アライナーについて

 

マウスピース型矯正装置

 

インビザライン、シュアスマイル

 

 

装置の特徴

シュアスマイルはデンツプライシロナ社、インビザライン・システムはアライン・テクノロジー社によって開発された、医療用熱可塑性樹脂で作製されるアライナーを用いた矯正システムです。

 

段階的にアライナーを装着していくことによって、少しずつ歯の位置が動いていくようにデザインされています。歯科医の診察と処方を3次元治療計画ソフトウェアと組み合わせることにより、望まれる歯の移動方法を示す治療計画が策定されます。治療計画が歯科医によって承認されたのち、それぞれの患者様の治療内容に即したアライナーの製造が開始されます。

  

 

アライナーの治療

 

 

治療過程

患者様はX線写真や写真撮影を含む、通常の矯正治療と同様の検査および診断を受けます。

歯科医は患者様の歯の3Dスキャナーによる光学印象を採得し治療計画書を作成、技術者は歯科医から提出された治療計画書の内容に従い治療モデルを作成します。ソフトウェア上の治療計画の承認を歯科医より得たのちカスタマイズされたアライナーを製造し歯科医へ送付します。

 

治療方法

治療に必要なアライナーの数は、歯科医の治療計画内容によって異なります。アライナーには個々に番号がつけられ、使用上の説明とともに歯科医より患者様に手渡されます。歯科医から別途特別な指示がない限り、患者様は食事、歯磨きやフロス時以外、1日20~22時間を目安に装着することが推奨されます。歯科医からの指示に従い、1~3週間ごとに次のアライナーに切り替えていきます。治療に要する期間は歯科医の治療計画内容によって異なりますが、歯科医より別途特別な指示がない限り、4~8週間ごとに受診をされることが望ましいです。場合によっては、歯の移動を促進させるため、治療中に歯にアタッチメントを接着すること、および/もしくはエラスティック(顎間ゴム)を装着することが必要となる可能性もあり審美性に影響する場合があります。また、患者様によっては、当初の一連のアライナーの装着に加えて、さらに仕上げのために追加アライナーの装着を要する場合もあります。

 

こんな方に適しています!

 

メリット

  1. 透明のマウスピースのため目立ちにくい
  2. ご自身での着脱が可能なため食事が楽しめる
  3. 通院回数が少なく、通院間隔にも柔軟に対応できる
  4. 外して歯みがきができ虫歯や歯周病などの発症リスクを軽減できる
  5. ワイヤー矯正と比べて装置自体がシンプルなため口内炎になりにくい

 

 

デメリット

  1. マウスピースを食事や歯みがき時以外は装着している必要がある
  2. 食後、マウスピース装着前に歯磨きを行わないと虫歯リスクが高まる
  3. 症例によっては適用できない 

 

 

 

マウスピース治療に必要な装置

アタッチメント(左上図)

歯の表面に白い樹指で突起を作ります。

マウスピースで引っ掛けて、歯を動かしやすくします。

 

アライナーチューイ(右上図)

アライナーをしっかりセットさせる為に、手で押し込むだけではなくこちらのチューイを1分程全体的に噛み、アライナーを適切な位置まで合わせます。

 

 

フック&ゴム

マウスピース自体に切れ込みを入れ、そこにゴムをひっかける方法。

こちらを付けることにより、マウスピース全体で動きにくい方向により強い力をかけて動かすことが出来ます。

 

リンガルボタン&ゴム

歯の表面にボタン状の装置を取り付け、それにゴムをひっかけてその歯に対して適切な方向に力がかかるようにすることが出来ます。

 

必要な処置例

 

ディスキング( IPR )

歯を移動させるのに必要なスペースを確保する為に、歯と歯の聞を0. 1ミリ~ 0.5ミリの範囲で削ります。

削る範囲はエナメル質だけになりますので、これにより痛みを伴ったり、その部分の虫歯になるリスクは非常に低くなっています。

 

 

マウスピース治療例

 

アライナーは、歯並びの不正の程度によって使用するプレートの数が異なります。矯正治療費用の違いとなります。おおよそ、20万から100万円程度の範囲です。

フル(全顎矯正、2-3年を要する)の場合は、ブラケット矯正とほぼ同じ100万円程度の費用が目安となります。

 

 ≪成人:前歯の隙歯の場合(アライナー矯正)≫

初診相談料  3,000円
精密検査・診断料  55,000円
矯正装置料  400,000円
調節料・観察料  5,000円 x14回

 

インビザラインInvisalign、アライナーに代表されるマウスピースタイプの装置は、目立ちにくいという利点と軽度の不正咬合にのみ適応範囲が限定される(日本人に多くみられる著しい歯の凸凹やあごの不調和の治療には不向き)など欠点があります。

 

マウスピース型矯正装置のうちインビザライン・システム、シュアスマイルは「医薬品医療機器等法(薬機法)」において未承認の医療機器です。

 

矯正装置に関する国内の承認医薬品について

現在、国内でもインビザライン以外にマウスピース型矯正装置は数多く開発されています。中には薬事承認されているものもあります。

 

国内で『医療機器としての矯正装置』と認められ薬事承認を受けるためには、「薬事承認されている材料を使用して、国家資格を持った歯科医師、歯科技工士が製作したもの」または「薬事承認された既製品」でなければなりません。インビザラインは、海外技工所で製作される矯正装置であるために承認薬品を対象とする医薬品副作用被害者救済制度の対象外となる場合があります。

 

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より正確なアライナー矯正

 

当院では、ドクターの意思や考えを矯正装置に、よりダイレクトに反映させるため症例によっては院内ラボで担当医、技工士がアライナーを作製し治療に用いております。